熱性けいれんで死亡率が1.8倍?

スポンサーリンク

 予防接種と熱性けいれん(2) につづきます。


  熱性けいれんについて情報検索していた時に見つけました。熱性けいれんをおこすと死亡率が1.8倍になる?これはいったい本当でしょうか?

  またもや、デンマークのコホート研究です。完全にやられてしまっています・・・。
------------------------------------------------------------
Vestergaard M, Pedersen MG, Ostergaard JR, Pedersen CB, Olsen J, Christensen J. Death in children with febrile seizures: a population-based cohort study. Lancet. 2008 Aug 9;372(9637):457-63. PubMed PMID: 18692714.

■熱性けいれんをおこした小児は
■一般の小児と比べて
■死亡率は高いのか
■予後、コホート研究および症例対照研究

■結果(※※)
1977年1月1日から2004年12月31日に生まれた1675643人を対象。
全体で8172人が死亡。
熱性けいれんの既往がある55215人のうち、232人が死亡。


死亡率比
熱性けいれん発症1年以内:1.80倍 [95%信頼区間 1.31-2.40]
熱性けいれん発症2年以内:1.89倍 [95%信頼区間 1.27-2.70]
10万人当たりの死亡者数
熱性けいれん既往あり:132(95%信頼区間  102-163)
既往なし:67(95%信頼区間 57-76)

8172人の死亡についての症例対照研究では、死亡率比は
単純型(15分以内かつ24時間以内の再発なし):1.09倍(95%信頼区間 0.72-1.64)
複雑型(15分以上または24時間以内に再発あり):1.99倍(95%信頼区間 1.24-3.21)
------------------------------------------------------------


単純型熱性けいれんでは死亡率は多くない?

  ということで、全体でみると熱性けいれん後1年以内の死亡率は1.8倍と高くなっているのですが、これらの多くは複雑型によるものと考えられます。単純型ではそれほどリスクにはならないのではないかもしれません。

  「そんなはずはない!」という感情で処理するのではなく、デンマークはちゃんと統計データを出してきています。

  恐るべし、デンマーク。