痛みの少ない予防接種-速攻注射法

 
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 予防接種の新しい注射方法についての論文をよみました。

ランダム化比較試験(Ipp, 2007)*1 

P▶ 4-6か月の乳児(113名)に
E▶ DTPaP-Hibワクチン(ジフテリア、ポリオ、破傷風、無細胞型百日咳、インフルエンザ桿菌B)を速攻注射すると
C▶ 従来通りの注射に比べて
O▶ MBPS(修正行動痛みスケール)、涕泣、親・小児科医のVAS(痛みスケール)評価による、注射直後の痛みは少なくなるか
T▶ 治療、ランダム化比較試験

《結果》※※※
涕泣
従来通り:82%(涕泣時間8.7-35.6秒)
速攻注射:43%(涕泣時間0-11.3秒)

MBPS
従来通り:5.6(5-6.3)
速攻注射:3.3(2.6-3.9)

VAS親
従来通り:3.5(1.6-5.5)
速攻注射:1.9(0.1-3.1)

VAS小児科医
従来通り:2.8(2.0-5.1)
速攻注射:1.4(0.2-2.4)

 

 結果は速攻注射で明らかに痛みが少なくなっています。

 速攻注射とは血液逆流の確認をせずに、刺したらすぐ薬液を注入して、すぐ抜く方法。格段に注射時間は短くなります。

 これまで血液逆流の確認は当然のように行われていますが、その必要性については科学的根拠はなく、速攻注射では乳児にも副反応はみられなかった、とのことです。

 

一部修正 2015-03-23

*1:Ipp M, Taddio A, Sam J, Gladbach M, Parkin PC. Vaccine-related pain: randomised controlled trial of two injection techniques. Arch Dis Child. 2007 Dec;92(12):1105-8. Epub 2007 Aug 8. PubMed PMID: 17686797; PubMed Central PMCID: PMC2066084.