家族が水痘にかかったら72時間以内にワクチンを

結論 同居する兄弟が水痘を発症した健康な小児に対して、接触から3日以内に水痘ワクチンを接種すると、水痘発症が少ない。 効果 水痘の発症(3研究, 110人)は、水痘ワクチン接種群では 13/56人(23%)、水痘ワクチン非接種群では 42/54人(78%)とワクチン…

肺炎球菌ワクチンは基礎疾患がある人や高齢者にも効果がありますか?

結論 基礎疾患がある成人や高齢者に23価肺炎球菌ポリサッカライドワクチン(PPV23)を接種しても、肺炎はやや多い傾向がみられ、予防効果はみられませんでした。*1 効果 すべての病原体による肺炎の発症については、PPV23群では2.3%、対照群では2.6%の発症…

50歳以上にも肺炎球菌ワクチンの効果はありますか?

結論 50歳以上の成人に23価肺炎球菌ポリサッカライドワクチン(PPV23)を接種すると、侵襲性肺炎球菌感染症は少なくなりますが、市中肺炎はワクチンなしとほぼ同等で予防効果はみられませんでした。 効果 侵襲性肺炎球菌感染症の発症についてのワクチン有効…

肺炎球菌ワクチンで肺炎は少なくなりますか?

結論 健康な成人に23価肺炎球菌ポリサッカライドワクチン(PPV23)を接種すると、プラセボまたは他のワクチン接種や接種なしに比べて、すべての病原体による肺炎の発症が少なく、予防効果がみられました。 効果 すべての病原体による肺炎の発症(7研究、156,…

ワクチンを詳しく知りたい人のための入門書

HPV

厚生労働省の情報 HPVワクチンとメディア HPVワクチンの総括 ワクチンとメディア 本の紹介です。 「結局、子宮頸がんワクチンってどうなんですか?」 という質問を受けることがあります。 子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)はいまだに「積極的な接種勧…

予防効果を判断するための2つの指標

予防医療の効果を判断するには efficacy と effectiveness の2つがあります。この2つは混乱しやすいですので、確認しておきましょう。 efficacy:効能、有効性などと訳されます。ある理想的な条件下で行われた介入の効果、いわゆる理論的な効果のことです。…

肺炎球菌ワクチンの種類

PCV(結合型ワクチン, pneumococcal conjugate vaccine) PCV7 PCV13 PPSV(ポリサッカライドワクチン,pneumococcal polysaccharide vaccine) PPSV23 肺炎球菌ワクチンの種類や適応が変更となり、わかりにくくなっています。ここに覚え書きとしてまとめてお…

ワクチンで肝細胞癌は予防できますか?

結論 小児期にB型肝炎ウイルスワクチンを接種すると、接種なしに比べて、小児期の肝細胞癌の発症は少なく、予防効果がみられました。 効果 6-19歳での肝細胞癌の発症は、B型肝炎ウイルスワクチン導入 *1 前 444人(78,496,406人年)に対し、導入後 64人(37,…

ワクチンで60歳以上の帯状疱疹は予防できますか?

結論 高齢者(平均年齢60歳以上、13研究、69,916人が対象)に帯状疱疹生ワクチンを接種すると、プラセボなど帯状疱疹以外のワクチン接種または接種なしに比べて、帯状疱疹の発症が少なく、予防効果がみられました。 効果 帯状疱疹の発症(1研究、38,546人、…

新しい4価インフルエンザワクチンの効果は?

結論 3~8歳の小児に4価インフルエンザワクチン(QIV)を接種すると、A型肝炎ワクチン(HAV)接種に比べてインフルエンザの発症は少なく、予防効果がみられました。 効果 組み入れてランダム割り付けした5,220人のうち、5,168人(QIV群 2,548人、対照群 2,5…

HPVワクチンとCIN2+

HPV

結論 15-45歳の非妊娠女性(7研究、44,142人)にヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンを接種すると、プラセボや肝炎ワクチン接種に比べてCIN2+*1 が少なく、予防効果がみられました。 効果 CIN2+はHPVワクチン群では対照群 *2 に比べて、HPV16型関連病変で…

予防接種の効果と害

過去のブログ記事 *1 に、予防接種に関する記事が多くなってきましのたで、ここに集めてみました。 情報が古くなっているものもありますので、発行日にご注意ください。フォーマットやタイトルなど、一部改変したものもあります。また、リンク切れがあるかも…

水痘ワクチンで帯状疱疹の予防ができますか?

※2016年3月、乾燥弱毒生水痘ワクチンの効能・効果に「50歳以上の者に対する帯状疱疹の予防」追加が承認されました。本記事は過去の記録として残しておきますが、新しい情報は下記のブログ記事等をご参照ください。 50歳からの帯状疱疹予防 - 地域医療日誌 …

妊娠初期のインフルエンザワクチンは安全ですか?

妊娠初期のデータは少ない 後向きコホート研究(2012年) 母体の安全性について 後向きコホート研究(2012年) Vaccine Safety Datalinkとは VSDからの続報 後向きコホート研究(2013年) 妊娠初期のインフルエンザワクチンは安全ですか? 妊娠初期にインフ…

麻しん風しんワクチンは13か月以降に

風疹騒動は一段落 麻しん風しんワクチンは1歳から? 横断研究(1997年) 早い接種で抗体陰性が約4倍 アメリカとカナダの比較 横断研究(2002年) 遅く接種するほど高い抗体陽性率 麻しん風しんワクチンは13か月以降に 風疹騒動は一段落 風疹の流行はようや…

予防接種の情報収集に有用なリンク集

ブックマークの紹介です。 毎年めまぐるしく変化している予防接種。時間のない中、情報収集する際に有用なウェブサイトをいくつか挙げておきます。 予防接種情報 |厚生労働省トピックスで制度の変更を確認。関係通知や健康被害救済などに関する情報はこちら…

風疹はワクチンで予防できますか?

風疹ワクチンの効果は? 驚きの「研究なし」 PubMed検索では 2013年4月に発表されたふたつの研究 システマティック・レビュー(2013年) 全員を接種対象にすべき 残念ながらCRSが発症 ワクチンの費用効果は システマティック・レビュー(2013年) 世界の中の…

予防接種を受けた人から風疹がうつるか?

最近、よくご質問をいただきます。 「家族に妊婦がいる場合、風疹の予防接種を受けてもよいでしょうか。接種をうけた者から妊婦に風疹ワクチンのウイルスがうつる可能性はありませんか。」 国立感染症研究所のウェブサイトにQ&A;が掲載されています。ぜひご…

水痘ワクチンは2回必要?

日本小児科学会では水痘ワクチンは2回接種することを推奨しています。ホームページはなぜか少しわかりにくいところに情報提供されています。 日本小児科学会日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール 水痘ワクチンは1回と2回接種で効果はどの程度違うの…

ノロウイルスにワクチンはないのですか?

ノロは大流行? 昨年から施設や病院で集団発生し、話題になったノロウイルス。死亡者が出ていますが、発症数では今のところ、例年に比べて流行が大きかったというわけではなさそうです。 国立感染症研究所ノロウイルス検出状況 2012/13シーズン※図1をクリッ…

北海道と青森の日本脳炎

日本脳炎、忘れていませんか? につづきます。 接種率は低い 北海道にも日本脳炎ウイルスはいる なぜ北海道だけやらないのか? 接種率は低い 日本脳炎ワクチンの接種率はどうなっているのか、調べてみました。 厚生労働省定期の予防接種実施者数平成22年度日…

日本脳炎、忘れていませんか?

厚生労働省のウェブサイトから。 ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 健康・医療 > 健康 > 感染症情報 > 予防接種情報 日本脳炎平成7~18年度に生まれた方は、日本脳炎の予防接種が不十分になっています。 日本脳炎の予防接種は、平成17年度から21…

ロタウイルスワクチンは14週6日までに開始を

ロタウイルスワクチン「ロタリックス」「ロタテック」について改訂があります。以下の通りです。 PMDA 医薬品医療機器総合機構使用上の注意の改訂指示 > 平成24年度指示分(掲載日時 平成24年4月24日) 改訂の概要「用法・用量に関連する接種上の注意」の項に…

WHO推奨の予防接種は?

WHOでは予防接種に関する声明書を公表しております。 WHO recommendations for routine immunization すべての人に推奨されるのは以下のワクチンとなっております。 BCG B型肝炎 ポリオ DTP(三種混合) Hib 肺炎球菌 ロタウイルス 麻疹 風疹 HPV それぞれに…

ポリオワクチンの麻痺発症例

ポリオ生ワクチンを接種されて、麻痺が発症した事例について、資料が公開されていましたのでご紹介します。 厚生労働省予防接種後副反応報告書集計報告書平成22年度分(平成22年4月1日~平成23年3月31日)※PDFにて全文ご覧いただけます。 麻痺事例は1年間…

脾臓摘出後には肺炎球菌ワクチンを!

脾臓摘出後には、肺炎球菌などによる脾臓摘出後重症感染症(OPSI)にかかる可能性があり、その死亡率は50~75%とされています。脾臓摘出をしたことがある人は、肺炎球菌ワクチンを忘れずに接種してください。 OPSIはなぜ起きるのか OPSIを予防するために 肺炎…

MMR中止後に自閉症増加

ひきつづき、自閉症について。 MMRワクチンが原因で自閉症が発症したという説を証明するには、中止したら自閉症が発症しなくなる、ということが確認できれば裏付けられるでしょう。 1993年のMMRワクチン接種中止前後において、自閉症の発症率がどのようにな…

ワクチンと自閉症に関する捏造論文の不幸

ワクチンと自閉症の投稿記事で、1998年のMMRワクチンと自閉症に関する捏造論文のことを取り上げました。 取り下げられた論文はこちらです。医学に関わるわれわれにとっての教訓の意味合いもこめて。 Wakefield AJ, Murch SH, Anthony A, Linnell J, Casson D…

明らかな発熱は37.5℃超?

予防接種をするときは、必ず体温を測定します。 微熱があるのですが、大丈夫でしょうか?という質問よりも、なんとかして今日やってほしい、延期といわれても予定が立たない、体調はいつも通りなのに熱があるなんておかしい・・・。最後には、今朝自宅で測っ…

熱性けいれんで死亡率が1.8倍?

予防接種と熱性けいれん(2) につづきます。 熱性けいれんについて情報検索していた時に見つけました。熱性けいれんをおこすと死亡率が1.8倍になる?これはいったい本当でしょうか? またもや、デンマークのコホート研究です。完全にやられてしまっています・…